事務員と職員
保育園とは、厚生労働省管轄の下で運営される児童福祉施設の事を言います。
その目的は、就労や病気等の理由により家庭で保育の出来ない保護者に代わって保育を提供する事です。
この保育を提供する職員を「保育士」と言い、他にも給食を通して保育を提供する「栄養士」や「調理員」、施設全体の運営や方向性を監督、指示する「園長(=施設長)」、園内の看護を担当する「看護士」、保育士の補佐をする「保育補助」等、保育園はたくさんの職員によって成り立っています。
もちろん「事務員」もその中の1人です。
僕のブログで繰り返し言っている事ですが、事務員は職員の「サポート係」です。
そのため保育園において、最も関りが多いのは保育士の先生をはじめとした職員の方々です。
では、実際にどのように関わっているのでしょうか?
今回は、保育園事務員と職員の関りをご紹介したいと思います。
事務員と職員の関り
事務員として働く中で最も多い職員との関りですが、関わり方としては「サポート係」として接する事が多いです。
そのサポートの方法も、大きく2つに分けられます。
直接的サポート
直接的サポートとは、主に保育士の保育業務の補佐に入る事です。
以前、実例解説として「保育園で働く事務員の閑散期」として記事を投稿しました。
その記事で少し触れましたが、プールなどで遊ぶときは担任保育士と主任保育士に交じって事務員も保育に参加します。と言っても、担任や主任の死角を補う形で、園児を見守る事をメインにサポートします。他にも園外保育や行事の引率に同行する場合もあります。
事務的サポート
事務的サポートとは、保育士の事務業務の補佐を行うことです。
この業務が一番多いように感じます。
以前にも少し紹介しましたが、保育士の使用する指導案を担任の書きやすい様式に作り変えたり、全く新しい様式を作ることもあります。他にも職員の勤怠管理、クラス別に配布する連絡事項の作成、周知用の連絡事項の作成、職員会や役員会の会議録作成、テープや画用紙、ファイルなどの消耗品の補充・買出し等があります。
つまり保育士が保育に専念できるように煩わしい事務のサポートを行う事が目的ですが、要は雑務がメインになります。
他にも。。。
以上のような形で、事務員は職員のサポートをおこなっています。
しかし、雑用的な仕事ばかりであれば楽ですが、そうも言っていられません。
補佐的な仕事をしているからでしょうか、他にも職員から仕事に関する相談や愚痴を受ける事が多々あります。
例えば「クラスの○○ちゃんはなかなか遊びが続かない。どうすればいいと思う?」と園児の現状について意見を求めらえる事もあれば、「今度、保育で○○みたいな事をしようと思っているんですが、何が必要だと思います?」と保育内容に対する助言を求められたり、「そもそも、この書類ってなんでやらなくちゃいけないんですか?」という仕事への疑問、「〇〇先生のやり方ってあれでいいんですか!?」という嫉妬なのかムカつくのか分からない質問等々、バライティ―に富んでいます。
しかし中でも一番心が疲れるのは、愚痴や嫉妬に駆られた質問です。
愚痴言う職員への対応
例えば、
「私はこうしているのに、〇〇先生のあの保育のやり方は良いんですか!?」
という質問は非常に疲れます。そんな愚痴を聞いたところで思うのは、
(僕にどうしろと言うんだ?)
この一言に尽きます。
もちろん、このような疑問が生まれるのには理由があります。
まず、こうした愚痴の裏側にあるのは、自分の仕事を他の職員よりも一番に認めて欲しいという、一種の承認欲求があると考えられます。そして同時に、自分が他人よりも優れているという自負心があるのでしょう。だからこそ、自分の納得のいかない「保育のやり方」をしている職員が気に入らないのだと思います。
※勿論、危険な行為や自分の感情をぶつけるような保育等は別です。
この「保育のやり方」とは、保育園の方針がその根底にあります。
方針を具体的手段にしたものが、その園それぞれの「保育のやり方」となります。
注意したいのは、この方針を決めているのは「園長先生」という事です。
「保育のやり方」への不満とは、そのまま方針への不満に繋がると思っています。
その場合は、事務員ではなく、園長先生に直接意見する事が筋でしょう。
方針に関わる保育のやり方に対して、一介の事務員が応えられる訳ありません。
ただし、こうした愚痴の裏側には、ただ単に「話を聞いて欲しい」という想いがあるのかもしれません。イライラやストレスを他人に話すことで、ある程度気持ちが落ち着くという事実は、よく知られています。
僕も、就職した当時はこうした愚痴などにも親身なって聞いていました。それは勿論、保育士の先生方のストレスを少しでも緩和して、より良い状態で園児たちと接して欲しかったからです。
しかし、僕も一人の人間です。
こうした愚痴を何度も何度も聞いていると、今度は僕自身が精神的に参ってきてしまいました。
そうした経験もあってか、僕は職員の愚痴などは聞くときは話半分で聞き、さっさと園長先生にバトンを渡すようにしています。
※他人の愚痴に耐え切れず、辞めていった職員もいます。
まとめ
このように保育園事務員は基本的に他の職員のサポート位置にいます。
そこでは事務的は、直接的・事務的の2つの側面からサポートをおこないます。
さらに職員と親しくなると、保育や仕事に対する助言も求められる場合もあります。
しかし、中には厄介な職員もいますので、そうした方々には必要最低限の対応だけするようにしましょう。深入りすると、大変な事になります。