事務員の保育園日誌|複雑な保育園業務の改善方法を

保育園で働く事務員の日常や役立つスキル、業務の改善について紹介します!

【実例解説!】保育園で働く事務員の1日

ブログでも触れていますが、私はある保育園の事務員として勤務していました。
その事務員のある日のスケジュールを紹介したいと思います。
 
 
※実際に体験したある日の業務内容を元に解説していきます。

 
8:00 出勤
 

 
8:10 登園状況確認
園児の登園状況を確認します。
当園では、園児の出欠席をPCで行っているので、その内容を確認後、各クラスへ報告します。
 

 
8:30 予定・業務確認
前日の申送りとメールの確認をします。
※確認した内容を忘れないように紙に箇条書きにしておきます。例えば以下のように書いています。
 

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実際に事務作業をする中で「今、何をすればいいのか」と迷う事があります。
それは「何から始めればいいか」という、業務の「優先順位」がハッキリしていないからです。
 
そのため作業に集中できなかったり、あるいは「あれもしないと、これもしないと」と作業に振り回されてしまい、最悪の場合、重要な書類の作成や提出を忘れてしまうことがります。
 
単純な方法ですが、「予定・業務内容の確認」を箇条書きにすることで、「業務の優先順位」が明確になり、作業に集中しやすくなります。
 

 
9:00 通常業務開始
まず初めに前日の申送りから処理します。
ここでは優先度の高い「県庁に〇〇申請書 提出 本日中」から処理します。書類を確認後、郵送やメールなりで提出します。
 
次に行う業務ですが、前日の申送りの最後に「〇〇時 業者打ち合わせ」があります。ですので、業者との打ち合わせの時間までに、残りの申送りを全て終わらせることが大切です。業務の順番としては比較的素早く終わるものから始める事がポイントです。
 
※例
「トイレの紙 補充」>「ゴミ袋、電球 交換」>「〇〇用に使う様式作成」
 

 
10:30  検食業務
これは一般的な事務の業務ではなく、保育園特有の業務です。
検食とは、食中毒などを予防する観点から、提供する給食の安全性を確認するために行われる試食の事です。給食を提供する施設は、この業務が法令で義務付けられていますので園児に給食を提供する前に、園長や保育士、事務員で検食を行います。
 

 
10:40  通常業務再開
検食後は、通常業務に戻ります。申送りの内容を全て処理した場合、次にメールの確認、処理していきます。
 
まず提出期限のあるメールから確認します。
○○○申請書」や「〇〇実績報告書」は行政機関へ提出する書類でした。
提出期限が1週間以上ある場合、提出期限だけを確認し後に回します。しかし、まれに2~3日以内に提出を求められる場合があります。その場合は優先して処理します。
 
次に「〇〇の確認について→市」ですが、これは保育園で勤務している保育士の人数を確認する為のメールでした。こうした既存事実の確認は比較的素早く処理できるので、手早く終わらせましょう。
 
次に「〇〇の点検について 〇/〇予定 業者」ですが、これは業者が施設の設備点検を行うための来館予定日を提示してきたメールです。提示された日に予定がなければ、そのままメール(or電話)で予定を伝えます。しかし提示された日に別の予定が入っていた場合は、こちらから別の日を提示するなどして、点検日を決めていきます。
 
最後に「研修、周知案内」について処理します。
毎日、保育園には市や県、専門業者主催の研修会や勉強会の案内メールが届きます。こうした案内を職員全員に周知したり、対象となる職員に配布したります。  
 
 

 
12:00 お昼休憩
 

 
13:00 午後の業務開始
午後からは、保育園の業務に関する仕事を行います。例えば、
  • 役員会の文書作成や予算書の作成
  • 伝票整理・仕訳作業
  • 郵便物の確認・配布
等を行います。これらも役員会の開催時期や、伝票・仕訳の締切期限、早急に配布しなければならない郵便物などの「期限=優先順位)」を考えて、作業に移りましょう。
 

 
14:00 打ち合わせ
前日からの申送りにあった、業者との打ち合わせです。
今回は、業務改善を目的とした新しいシステムの導入について、専門業者と打ち合わせを行いました。こういった専門業者との打ち合わせで注意していることは、自分でも事前に調べる事です。
 
システムなど、一度導入すれば簡単に変更することは出来ません。また導入にかかる費用も決して安いものではありません。
  • 導入したはいいが、実際に使用してみると使い勝手が悪かった
  • うちの施設には合わなかった
といった事だけは避けたい所です。
 
事前にホームページや導入事例などを調べておくことで、システムの疑問点に気付いたり、現行の業務と併合できる点を見つけることが出来るかもしれません。これは施設の業務改善と共に、施設、職員、園児を守る事でもありますので、何か新しい試みに挑戦する時は、物事を積極的に調べていきましょう。
 

 
15:00 連絡業務
各クラスごとの連絡事項の収集、取り纏めを行います。
連絡事項は「明日の持ち物」や「行事のお知らせ・変更」等があります。稀に行政からの重要連絡などをお知らせする場合もあります。
 

 
16:00 終了準備
勤務時間終了までの1時間で明日の準備や申送り準備を行います。
例えば、明日までに提出しなければならない書類があった場合は、書類を封筒に入れて提出準備を整えておいたり、消耗品が無くなっていないか見回りをします。また再度、メールや郵便物を確認するなどして、業務や連絡事項の見落としが無いか確認します。
 

 
17:00 退勤
 

 
ここには書いていませんが、実際は各業務中に電話や来客者の対応も行っています。
 
事務員の仕事はイメージしずらい部分があると思います。
 
それは積極的に前に出て主張するような仕事ではなく「陰ながら支援に徹する」という仕事スタイルだからです。その為、保育園にとって「保育士」はとても大きな存在ですが、「事務員」はそこまで注目されません。
 
また、その仕事内容は決して大変という訳ではありませんが、楽すぎるという訳でもありません。地味で淡々とた業務が続いていく印象です。
 
しかし、もし「自分は表立って主張する方ではなく、人を助けるのが性に合ってる」と思っている方がいれば、その人にとって事務員の仕事は、肌に合った仕事かもしれません。
 

最後に

いかがだったでしょうか、保育園で働く事務員の1日は。
少しでも事務員の仕事をイメージしてもらえれば幸いです。また事務員を目指している方の参考になればと思います。